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戰死と殉職

松永市郎さんの名著 「先任將校」 は、先の大戰中、フィリピン沖三百海里の太平洋上で敵潛水艦に撃沈された輕巡 「名取」 の乘組員百九十五名が、短艇三隻に分乘し、水も食も無い中、必死の漕走十五日、見事生還した顛末の記録だが、その中に、こんな插話が出て來る。

即ち、上の如き苛酷な状況に絶望した將兵の中から、潔く自決しよう、と主張する者が出て來た時、短艇隊の指揮官たる 「先任將校」 が飽迄も生還努力を主張して、かう言つて聞かせた、と云ふのである。

曰く、我々が沈み行く艦を逃れて無事、短艇に分乘した事は、既に身方の偵察機に視認されてゐる。 隨つて今更自決しても 「名譽の戰死」 とは認められず、殉職扱ひにしかならない。 無念ではないか云々。

詰り、軍人の賞讚さるべき死に方には二種類、戰死と殉職とがあつて、前者は状況により二階級特進の榮にも浴せるが、後者は精々一階級特進の可能性しかない。 と、さう云ふ常識を踏へての説得なのだ。

その常識は戰後の軍隊たる自衞隊にも生きてゐて、だから例へば同じ災害現場に出動して、二次災害の犧牲になつた警察官や消防士や海上保安官らが假りに二階級特進しても、共に死んだ自衞官は一階級しか特進しない。

それは一見、洵に不公平だが、それに堪へる 「痩せ我慢」 は、本來戰場に散るべき軍人たるの本分を忘れぬ事であり、自衞官らの誇りにも通じてゐるのである。 軍隊に於て二階級特進は、飽迄も戰功拔群なる戰死者にこそ與へらるべき榮譽なのだから ……。

と、そんな話を思ひ出したのは他でもない、四日附け産經新聞に 「信賞なき自衞官の名譽」 が論じられてゐる中で、昨年、惡天候を冒して緊急患者空輸に出動し、武運盡きて殉職した陸上自衞官ら四名が 「二階級特進した」 との記述が目に止つた爲だ。

果してそれは本當か。 私の記憶では慥か、他の自衞官らの殉職事例と同じく、彼らも又一階級しか特進しなかつた筈なのだが ……。

假りに我が記憶が間違つてをり、産經の記述が正しいのだとすれば、それはまあ我が後輩の自衞官らが、軍人としては兎も角、國家公務員としては 「警察官に準ずる」 實利を漸く手に入れたと云ふ事であり、取敢へずは喜ぶべき事なのかも知れないのだが ……。

終電間近の京葉線連絡通路にて(1)
 こちらとかこちら、トラックバックいただいたところなどにもきれいなものあるので、お勧め。終電間近なので、人は比較的少ないかなぁと思いきや、終電に急ぐ人、降車してどっと中央線などに向かう人…。わざわざ終電まで待っていたのではなく、試合帰りに飲んでいたので、東京駅に寄ってみたのだ。ただ、遅い時間だったので、サインボードの照明が消えていた…。京葉線乗り場近くから中央線などへ戻りながら撮影した。ぼけぼけ&反射のてかりありですみません。


立さん、ごめんなさ〜い。ボケボケで
(一人二枚ぐらい撮影したはずなんだが…)







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(続く)


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